秘密の授業



 酔いが回って良いことは一つもないというのに、どうして俺は酒を飲んでしまったのだろう。
 覚束ない足取りでソファに崩れ落ちた俺へ、彼女が水を持って来てくれた。土曜の夜。日中はデートをして、夜は俺の家でふたり一緒に料理をした。前からとってあったワインは、ほんの一口だけにするつもりだったのに。調子に乗って飲み過ぎたのは、昨夜届いた荷物のせいだろう。
「ああ、ありがとう〜。いや、ひとりで飲めるよ。だいじょーぶ」
 ふわふわと頭が働かない。荷物はどこに片付けたんだったか? 彼女の目には触れさせられないと、慌ててクローゼットに突っ込んだんだったか。……ああ、違うな。捨てようと思って、寝室の隅に紙袋ごと置いたままだった。週明けにはゴミになるのだ。一度も袖を通されないままで。
「きみに頼みがあるって言ったら、聞いてくれるかい?」
 半分以上頭が回っていない今なら、なんだって言える気がする。彼女が律儀に頷いて、なんですか、と話の続きを促した。その腕を掴んで抱き寄せる。甘い、酒の匂い。彼女もいくらか飲んでいた。俺ほどではないにしても、少し酔ってくれていたら、助かるんだが。
「ん……っ」
 濡れた唇の感触。舌を味わうように絡ませて、彼女の体から力が抜けるまでじっくりとキスをした。だらしなくソファに倒れ込んだ俺へ、圧し掛かるように彼女が縋りついてくる。かわいい。
「……寝室に行こう」
 でも食器が。反論する唇をもう一度塞いで、ふらつきながら立ちあがる。彼女は困ったような顔をしながらも、俺を支えて寝室に向かってくれた。
 寝室のベッドに倒れ込んでまたキスを繰り返す。息が上がるほどしつこく、ねっとりした舌での探り合いは俺たちの体温を更に上げて、体中をバクバクと煩い血潮が流れているのが分かる。もう硬くなっている下半身を彼女の脚に擦りつけると、その脚が俺自身を撫でるように優しく刺激を返してくれた。欲しがっているのは俺だけじゃないんだと、そう教えてくれている気がして嬉かった。
 何度も何度も舌を絡めた後、ようやくキスに満足した俺たちは、ベッドの上で見つめ合った。どちらからともなく抱き合って、互いの皮膚を啄んでじゃれあって。くすぐったさに彼女が首をすくめたとき、俺は部屋の隅を指して彼女に囁いた。
「……あっちの壁に、紙袋があるだろう? 持って来てくれないか?」
 足元がふらつく俺に変わり、彼女が紙袋を持ってくる。
「開けてみて」
 ガサガサと音を立てて取り出したものに、彼女の目が丸くなった。
「それを、きみに着てほしい」
 透け感のある生地。きちんとした布地は袖と襟とリボンだけで、後は全身ほとんど丸見えのセーラー服。付属の下着は布面積がこれでもかと小さく、はっきり言って、本当に大事なところしか隠せないレベルだ。
 戸惑う彼女の顔が徐々に赤くなっていくのが分かった。
「だめ、かな」
「ああ、そうだ。俺が買った。……本当は、きみが嫌がりそうだから捨てようかと思っていたんだけど」
「俺の独断で決めるのもどうかと思って。きみが嫌なら捨てるよ」
「もちろん。俺は、きみが着たところを見てみたい」
 彼女は破廉恥な下着を手にしばらく葛藤したが、観念したように着替えてくる、と寝室を出ていった。余程恥ずかしかったのだろう。俺がありがとうと言うのもほとんど聞こえていないようだった。

 部屋のドアが静かに開いた。
「どうしたんだ、早くこっちに来て」
「恥ずかしい? だってきみ、こっちに来ないとキスもできないよ」
「分かった。分かったよ。部屋の電気は消していいから」
 ドアから伸びてきた白い手が、ぱちりと照明を落としてしまう。ドアの向こうから差し込む灯りが、光の筋を作っていた。そこを凝視する。猫のように、まろやかな肢体が一瞬翻った。ふわりと半透明の布地が揺れて、それはすぐに陰に紛れてしまう。
 部屋のドアが閉まって、うっすらとカーテンから外の灯りが入りこむだけ。ひたひたと床を踏む足音が、すぐにぎしりとベッドを軋ませた。
「……ありがとう。俺のわがままに付き合ってくれて」
 体がベッドに上がりきる前に抱き締めていた。素足の感触。薄い布越しに体温が伝わる。俺はさっとヘッドボードに手を伸ばした。
「ああ、すごく綺麗だ……」
 暗がりに慣れ始めた目に、ライトの灯りは眩しかった。ヘッドボードに備え付けのそれは、読書にも耐えられる光度なのだ。白く滑らかな彼女の肌を、透ける布越しに照らしだしている。それは全く、腰にくる光景だった。
 ふっくらとした胸の先端だけを隠す紺の布地。腰も同じように、ほとんどが紐の状態だ。下腹部の恥ずかしい部分を覆う布地も面積は少なく、特にお尻のほうはほとんどTバックだった。
「すごく、えっちな格好だね」
 俺にベッドへ縫いつけられたまま、彼女は必死に視線を逸らそうとしていた。
「はは、嘘は言っていないよ。部屋の灯りは消してあるだろう? これはベッドのライトだから」
「せっかくきみが着てくれたのに、見れないなんて意味がないじゃないか」
 
 (なんて可愛いんだ……)

 透け感のあるワンピース、だろうか。それの裾に手を伸ばしながら、俺はうきうきと彼女に話かけた。
「こんなに短いスカートで、俺を誘惑するのか。えっちな生徒には、生活指導が必要だな」
 え。と彼女の喉が鳴る。忍さん、と俺を呼んだ唇にキスをした。
「こら。先生を名前で呼ぶなんて、いけない子だ」
 太ももとお尻の肉を掴むように撫でまわす。もう一方の手で、シースルーの上からたわわな胸をゆっくりと揉んでやった。
「小野瀬先生、は?」
 俺の遊びに付き合ってくれるだろうか。そう心配したのも束の間、彼女はこくりと唾液を飲みこむと、震える声で「おのせせんせい」と囁いた。その破壊力を、俺はどう表現したらいいだろう。まずい。癖になりそうだ。とにかく理性が飛んだとしか言いようがなかった。
「いい子だね。先生の言うことを、よく聞くんだよ」
 小さく頷く頭を撫でてやる。うっとりと、彼女は俺の手の下で目を細めていた。
「じゃあ、先生の服を脱がせて」
 指が躊躇いもなく俺のシャツのボタンを外していく。袖を抜いて、ベルトを緩めて、ズボンのファスナーが下げられた。さすがにズボンは自分で脱いで、再び彼女の上に跨った。
「これは課外授業だよ。きみに大切なことを沢山教えてあげよう。さぁ、力を抜いて……」
 まずは耳。じっくりと音を立てて、彼女の耳をしゃぶる。耳たぶへの甘噛みも、凹凸のある皮膚を舐めるのも、全部彼女には性的な刺激になるはずだ。案の定、ぴくぴくと体を震わせて反応し始めた体の、柔らかいところが俺の肌を擦っていく。
「制服は、校則通りに着ないといけないよ。こんな風にえっちな格好をしていたら、男はすぐにきみを抱きたくなるからね」
「どうかしたかな? 乳首、勃ってきてる。ああ、生地が薄いから、つんとしたのがよく分かるよ。これも、男を煽るだけだから、気をつけなさい」
 紺色の胸当てを押しあげて、ぴんと尖った先端に舌を這わせた。布の上からでも簡単に咥えられる。緩く噛むと、彼女の喉から嬌声が上がった。
「甘い声だね。そんなにえっちな声をあげて、気持ちいい?」
 反芻するように、きもちいい、と掠れた声が答えてくれる。敏感になった彼女の体はうっすらと火照り始めて、触れていないもう一方の乳首も硬くなっているのがありありと分かる。胸当てとシースルーの上からはっきりと、彼女が欲情に染まっていくのが分かるのだ。俺はつい悪戯心を起こしてしまった。ただでさえ面積の小さな胸当てを引っ張り、胸の尖りを覆いから覗くようにしてみせたのだ。シースルーの透けた布地の下で、しっかりと色づいたピンクの乳首が顔を出した。もう片方の胸も、同じようにすると、裸で抱き合う時よりも、ぐっとそそる光景が目の前に広がった。どっちの乳首もすごく可愛い。
「これは特別授業だから、えっちな声、沢山あげてもいいよ。…っん、ほら、先生がちゅーって吸ったら、かわいい声を聞かせて」
 言いながら、片方の乳首を強く吸って、もう片方を指先で強めに引っ張った。気持ちいいのだろう。甘くてえっちな喘ぎ声が、俺の耳に届いてしばらく止まなかった。
 すでに涙目になっている彼女の唇にキスをする。熱い舌が俺の唇を撫でていくのは、もっと深いキスをねだられているのだろうか。軽く音を立てて唇を離すと、恨めしそうに睨まれてた。思わず笑ってしまう。
「先生とそんなにキスしたい?」
「だめだ。まだこっちに触ってない」
 言いながら、俺は彼女の脚に手を伸ばした。透ける素材の布地は太ももの半ばにも満たず途切れている。すんなりと伸びた生足を手のひらで辿って、少し汗ばんだ膝の下に手を差し入れた。遠慮なく脚を開く。
 きゃっ、と小さな悲鳴が上がった。
 紺の布面積は小さく、彼女の大切な場所を覆うそれは途中から細い紐に変化している。前ばかり隠して、後ろのほうは無防備な状態だ。膝を彼女の体に近づけると、自然とお尻が浮きあがって、その恥ずかしい場所を俺の目の前に曝け出していた。布の端に沿った肌が、てらてらと光って濡れている。
「……ああ、すごい」
「自分でも分かるんじゃないか? すごく、濡れてる」
「いやらしいな。どうしてこんなに濡らしてるんだ?」
「ん? なに?」
「意地悪をしているわけじゃないよ。先生にも分からないことはあるんだ。教えてくれないか? どうして、きみのここがこんなに濡れているのか……」
 足の付け根に沿って、つうっと指を這わせてみる。びくりと震えた肌には気付かないふりをした。サイドから指を滑りこませると、とろとろに柔らかくなった場所が、熱く俺の指を濡らして、意図せずぬかるみに導かれてしまう。
「熱い……」
 だめ、と甘い制止がかかった。そんなもので止まれるだろうか。反論の代わりに目の前の太ももへ強く吸いついて、ゆっくりと指を中に埋めていく。二本同時に。そこは蕩けるようにほぐれていて、物足りなさにひくついていた。貪欲に絡みついてくる肉襞。さらに一本、指を増やす。探るように中を掻き回した。ひっきりなしに声があがり、俺の興奮も高まるばかりだ。俺は荒くなった呼吸を抑えることもできなくなっていて、彼女が好きな場所を指の腹で何度も何度も刺激し続けた。
 手のひらを伝って愛液が垂れてくる。何度か彼女が軽く達しているのは分かっていた。
「ほら、はやく教えて。教えてくれるまで、先生はこうやって、答えを探し続けなくちゃいけなくなる」
 泣きそうな声が、そんな、と喘いでいる。かわいい。乱れて、俺で感じている彼女は、すごく可愛い。
「ん? 俺にしてほしい? なにを?」
 意地が悪いのは百も承知だ。こんな風に、彼女をいじめたくなるなんて、今日は悪酔いをしている。
「中に入れて欲しいのか。きみはおねだりが上手だな」
 俺はやっと、彼女の中から指を引き抜いた。ぐっしょりと濡れた手をそのままに、彼女を抱き起こして向かい合う。恥ずかしい格好のまま、太ももまで濡らした彼女はすごく綺麗だった。
「じゃあ、これを開けて」
 小さなビニールの包みを彼女に握らせた。コンドームだ。潤んだ目が戸惑ったように俺を見上げてきた。
「勉強の続きだよ。大切なことを教えてあげるって言っただろう? きみがつけてごらん。上手にできるかな?」
 できるも何も、初めての時は彼女が自発的につけて俺に跨ったのだから、やり方が分からないはずはない。とはいえ、これはお遊びなのだから。雰囲気というものを楽しみたいのだ。
 彼女は俺に促されて、観念したように俺に向きなおった。下着に彼女の指がかかる。とっくに張り詰めた俺の股間は、先走りで少し濡れてなんとも情けないものだったが、ゆっくりと下ろした下着からそれが顔を出した瞬間、膨れ上がった俺の熱に、彼女の細い喉がごくりと音を立てたのは見逃さなかった。欲しがってくれている。それが分かっただけで満足だった。
 彼女は真剣な面持ちでコンドームを開封すると、ゴムの先端を摘まみながら、丁寧に俺へ被せていった。
「……上手にできたね」
 頭を撫でると、嬉しそうに彼女が擦り寄ってきた。
「は……っ、ん……、んん、ぅ……っ」
 舌を絡めてキスをする。抱き締めた華奢な体は柔らかくて、熱くて、ぴったりと俺にくっついてしまった。脚に絡んでいた下着を脱ぎ捨てた俺は、キスをしたまま彼女をベッドに押し倒した。
「……次は、どうするか分かる?」
「脚を開いて。それから、下着の紐を自分で解いてみようか。片方だけでいいよ。ゆっくり、俺を誘うように……」
 赤く染まった頬。蕩けた表情で俺に頷いて、彼女が俺の前で大きく脚を開いた。それから俺の指図通り、腰に手を伸ばしていく。紺色の下着の紐に指がかかった。俺を見つめながら、じれったいほどゆっくりと、一本の紐を引っ張って、解いて。
 腰紐を摘まんだ指が、そっと持ちあがった。引っ張られて捲れていく布の端から、濡れた肌が露わに――……。
「ん、ふ……っ!」
 最後まで見届けるだけの理性はなかった。
 彼女の手のひらごと紐を掴んで、体の横に払いのける。キスに体の力を奪われた彼女の手から、紐はするりと落ちていった。へその下から肌を撫でた。陰毛の生え際からそっと滑らせた手はまたぬかるみに触れ、そこへ腰を擦りつける。ゴムの先端がくちゃりと濡れた音を立てるのを聞いて、そのまま腰を押し進めた。ああ。はい、る。
「……っ、あぁ……っ!」
 どろりと絡みついてくる体内の熱さ。腰が震えて、止まらなくなる。ゆっくりと奥を突きながら、甘い声のあがる唇に吸い付いた。
「すごく、えっちで、興奮した……っ。満点だ…っ、ほら、ご褒美をあげよう……っ」
 奥を突くたびに中がぎゅっと締まる。それが気持ちよくて、奥まで挿し入れたものを抜かずにぐっ、ぐっ、と押し込んだ。その都度のけぞる彼女が可愛い。耳に届く声が色っぽくて、腰の動きがだんだんと速くなってしまうのも仕方がなかった。俺の恋人は、どこまで俺を虜にすれば気が済むのだろう。
「ん? もうイキそう? はやいな、まだ我慢して」
「無理なのか? じゃあイッていいよっ。でも、俺がイクまでは付き合って。このまま続けるから」
 彼女の声が大きくなったあと、息を詰めるように体が跳ねて中が締まった。今日は激しくイッているようだ。それでも俺の腰は止まらない。気持ちよくて、もうすぐ俺もイケそうで、やめたくなかった。彼女には辛いだろう。駄目な男だ。彼女に甘えて、欲しがって、情けない。
「ああ、ごめんっ。止まらない。気持ちいいんだっ、きみの中、いつもより熱くて、ほんとうに、気持ちいい……っ」
 ぱちゅっ、ぱちゅっ、と濡れた音が聞こえる。それがもっと俺を昂ぶらせてしまう。彼女の中が何度もひくつくのも、甘えた声でキスをせがまれるのも、全部が全部、俺の情欲をそそるだけだった。
「キス? いいよっ、んっ、んふっ、ちゅ……っ、ん、んん……っ」
「ああっ、きもちいい…っ、俺も、もう…っ、もうイキそうだ……っ。うん、出すよ。出すから、もうちょっと……っ!」
 出し入れが乱暴になってしまう。彼女がぎゅっと俺にしがみついてきて、また中が締まった。もしかしたら、彼女もまたイッているのかもしれない。
「ああっ、出るっ、んっ、んん……っ、あッ、イク……っ!」
 彼女にキスをして、舌を吸うのと同時に腰が震えた。ぐりっと奥に押し込んだまま、何度か腰を揺すって最後まで吐き出す。じんと頭が震えるように気持ちよくて、夢中でキスをした。甘い舌。熱くて柔らかい舌をめちゃくちゃに絡めて、吸い付いて。
「……はぁっ、はぁ…っ」
 突っ伏したまま、彼女を抱き締めた。汗ばんだ肌に擦り寄ると、柔らかい腕が抱き締め返してくれた。
 それはとても心地よくて、俺はうっとりとその肌にキスを落とした。

   *** ***

「止めないでくれ」
 俺はクレジットカードを今にもハサミで断ち切ろうとしていた。彼女が慌てて俺の腕に取り縋り、でもそれ仕事でも使うじゃないですか、と引き止めている。仕事がなんだ。こんなものがあるから、余計な買い物をしてしまうんだ。
 酒に酔って彼女に無体を働くのは、これで何度目なのだろう。だから酒は飲み過ぎないようにと思っているのに。いつも飲み過ぎて彼女に迷惑をかけてしまう。普段はなるべく優しくしようと思っているのに、酒が入ると乱暴なセックスになってしまうのだ。昨夜も彼女にいかがわしい服を着せて、随分と破廉恥なことをさせてしまった。一回出した後も、いちゃいちゃしているうちにまたしたくなって、もう一度もう一度と結局三回ほど貪ってしまったのだから、さすがに歳を考えたほうがいいと自分でも思う。酒は俺を絶倫にするのかもしれない。
「だってきみ、俺はまたきみに迷惑を……」
「迷惑じゃない? き、気持ち良かったって……、きみはっ」
「っな、なななな何を、いいい言って、いる、いるんだ!? ま、また、またしたい、って、そん、そんなこ、こと、ことを! い、言うものじゃないよ……!」
 俺は顔を真っ赤にして、思わずカードを取り落とした。そのカードを拾いあげ、彼女は頬をうっすらと赤らめて下を向いた。大人しくて有能な部下だとずっと思っていた。だけど本当は、自分から抱かれたいと俺に迫ってくるし、今もしおらしく照れて見せながら、大胆なことを口にする。可愛くて、優しくて、だけど弱いだけじゃない彼女の本質を、俺はまだ捉えきれないでいる。そこが魅力的なのだと、そう思う自分もいるのだから始末に負えない。
 ――また、小野瀬先生の特別授業、してほしいです。
 結局俺はカードを壊せず、例の衣装はその日のうちに洗濯されて、俺のクローゼットの片隅で次の出番を待つことになったのだった。